実家が空き家に! その時困らない整理の方法を伝授

地方を中心に空き家が増え続け、適切に管理されていない空き家はトラブルの原因ともなっています。社会問題化した空き家の管理について、政府は法律を整備して対策に乗り出しました。この記事では、「実家が空き家になって困っている」「空き家の整理に悩んでいる」という人のために、空き家を適切に整理するための方法をお伝えします。

  1. 空き家とは
  2. 空き家の整理について
  3. 空き家の整理方法
  4. 空き家の整理、業者に頼む場合
  5. よくある質問

空き家の整理について知りたい方にはぴったりの内容です。近隣とのトラブルを避けるためにも、ぜひ効果的な整理方法を知り、悩みの解決に役立ててください。

1.空き家とは

空き家は、総務省の住宅・土地統計調査によると4つに分類されています。

  • 二次的住宅:別荘など普段は使っていない住宅
  • 賃貸用住宅:入居者募集中のため空き家の状態にある住宅
  • 売却用住宅:販売のために空き家状態にある住宅
  • その他:上記以外で人が住んでいない住宅

このうち最近問題とされているのは「その他」に分類される空き家です。

1-1.急増する空き家とは

その他の空き家とは、居住者の死亡や入院、施設への入居などで長期にわたって入居者が不在の住宅や、取り壊すことが決まっていて誰も住んでいない住宅を指します。国土交通省の「平成26年度空き家実態調査」によると、この「その他」の空き家は全体の42%で、その割合は急増しているといわれているのです。

増加の原因としては一人暮らしの老人が高齢となり、老人ホームに入居したり、子ども世帯に転居したりすることにあります。また、その高齢者が亡くなった場合、子どもが相続しても誰も住まずに管理している場合もあることでしょう。背景としては、団塊の世代の高齢化が進んでいること、核家族社会で一人暮らしの老人が増えていることがあげられます。

1-2.空き家問題とは?

これらの「その他の空き家」は、適切に管理されていないことが多く、問題とされています。以下に、主な問題点をまとめました。

  • 建物の老朽化:空き家を閉め切ってそのままにしておくと、建物の老朽化が進行します。瓦の落下や外壁の劣化をはじめ、雨漏りやシロアリ被害に気付くのも遅れて劣化が放置されてしまいまう
  • 防災・防犯の問題:大雨、大雪、地震などの被害により、倒壊する危険性が出てきます。また、不審者の不法侵入や放火の対象になる可能性もある
  • 景観・衛生の問題:倒壊寸前の建物や雑草が伸び放題の庭、壁の落書きなど、周囲の景観を損ねる恐れがある

1-3.空き家対策特別措置法とは?

平成26年11月に「空家等対策の推進に関する特別措置法」(通称:空き家対策特別措置法)が成立、平成27年5月より完全施行されました。これは、空き家の適正管理を所有者に義務付ける法律です。調査の結果、倒壊の期間がある・著しく衛生上有害となる・著しく景観を損ねるなどの場合は、「特定空家」に指定されます。特定空家に対して、市町村は助言・指導・勧告といった行政指導を行うのです。改善勧告が出されると、土地に対する固定資産税の優遇措置から除外され、高い税金を払うことになります。勧告されても対処しない場合は、改善の命令が出され、これに違反すると罰金が科せられるのです。

2.空き家の整理について

2-1.整理が必要な時とは?

2-1-1.実家が空き家になった

親が老人ホームに入居したり、長期入院や亡くなったりすることで、実家が空き家になった場合。

2-1-2.リタイアして引っ越す

定年を機に田舎暮らしを始める場合など、これまで自分が住んでいた家を整理する必要がある場合。

2-1-3.同居のため引っ越す

別居していた子ども世帯と同居するために、今まで住んでいた自分の家を処分するとき。

2-2.整理が必要な理由

どのケースでも、空き家になる前にはその家で生活をしていたので、それなりにたくさんの荷物があります。これを整理しないで放置しておくと、衛生上の問題や火災などの問題が起きる危険性があるのです。こうなると、前段で述べたように「空き家対策特別措置法」により行政指導や改善命令を受けることにもなりかねません。また、荷物の整理が済まないと、建物の売却や解体など、次の作業に影響を及ぼしてしまいます。

2-3.どんな方法があるか?

2-3-1.自分で整理する

空き家の整理は一人ではとてもできるものではありません。しかし、整理する時間が豊富に取れる場合や、家族などの協力が得られる場合は、自分で整理することも可能です。思い出のある家財道具の整理は自分でやりたいという人は、取り組んでみてもいいでしょう。

2-3-2.業者に頼む

遺品整理や生前整理の専門業者に依頼する方法があります。実家が遠方で片付けができない・仕事で忙しくて時間が取れないなど、自分で整理ができない場合に便利な方法です。

2-4.相談窓口

東京都をはじめ各市町村では、空き家に関する問題を専門家団体に相談できる窓口を開設しています。

東京都都市整備局の相談窓口一覧

空き家の相続や登記などの法律問題や、売買に関する問題、空き家の有効活用など様々な問題について相談ができます。空き家の整理についての問題は、不用品回収や遺品整理などを扱う専門業者に相談してみるといいでしょう。

空き家の整理の相談窓口としては、不用品回収センターがあります。

3.空き家の整理方法

空き家を自分で整理したい方のために、その方法をご紹介します。

3-1.自分で行う場合

3-1-1.タイミング

空き家の整理は、自分が今暮らしている住まいには影響がないため、ついつい先送りしてしまいがちです。しかし、いつも気にかかっている状態では精神衛生上もよくありません。放置しておくと法的にもリスクが高いことは先ほど説明したとおりです。空き家の問題が深刻になる前に、なるべく早く取り掛かることをおすすめします。

3-1-2.用意するもの

空き家を整理するには、引っ越しの時のような装備をします。以下のものを準備しましょう。

  • 軍手・マスク・ゴム手袋
  • ゴミ袋(70リットルの大型のものを多数用意)
  • 段ボール箱(不用品の分別に便利)
  • 掃除道具一式(使い捨ておそうじシート、充電式掃除機・ホウキ・ちり取り)
  • 剪定ばさみ(庭の整理をする場合)

3-1-3.方法・流れ

ざっくりとした流れは、まず必要なものと不要なものとに分けます。必要なものは、書類や位牌など大切なもの・思い出の品・人に譲るものに分けて段ボールに入れていきましょう。不用品は燃える・燃えない・粗大ごみ・リサイクルに分別し、ゴミ袋に入れていきます。一部屋ずつ進めていき、終わった部屋から掃除をしてください。家具や家電などは、業者に引き取りを依頼するといいでしょう。

一日ですべてを片付けるのは無理があるので、週末ごとなど日を決めて計画的に進めていきます。大量に出たごみは、少しずつ地域の回収に出すか、処分業者に依頼しましょう。

3-2.注意点

電気の契約を停止していると、普通の掃除機は使えないため、充電式の掃除機を用意しましょう。照明もつかないため注意が必要です。水道の使用を中止している場合は水洗トイレも使えません。地域によっては一時的に開栓できる場合もあるようです。空き家がある地域の水道局に問い合わせましょう。

4.空き家の整理、業者に頼む場合

空き家の整理が自分でできない方のために、専門業者に依頼する方法を紹介します。

4-1.プロに頼む場合

4-1-1.頼んだほうがいいケース

  • 空き家から遠くに住んでいるため片付けに行けない
  • 仕事が忙しくて時間が取れない
  • 体力的に片付け作業がつらい
  • どこから手を付けていいかわからない
  • 大量の家財道具が残されている
  • 長く放置していて荒れ放題になっている

4-1-2.依頼方法

まず、空き家のある地域に対応している業者をインターネットで探します。次にホームページや電話で見積もりを依頼しましょう。複数の業者から見積もりを取るのが賢明です。

4-1-3.作業の流れ

業者によっても多少違いがありますが、だいたい以下のような流れになります。

  1. 問い合せ
  2. メールで無料見積もり依頼
  3. 訪問して見積もり・買取査定
  4. 見積額に納得できたら整理作業開始
  5. 買取品の回収・不用品の搬出
  6. お支払い

4-1-4.費用について

一般的に、不用品の処分費用は、部屋の大きさと整理するものの分量プラス作業員の人数によって決定されます。回収・処分費用を安く抑えるには、不用品の処分と同時に買取を依頼することです。こうすることで、買取価格と処分費用が相殺されたぶんだけ出費が抑えられます。

4-2.業者選びのコツ

空き家や遺品整理の問題が増えている現状で、安易に不用品回収に参入する業者も増え、トラブルも多数報告されています。信頼できる業者を選ぶには、まずは不用品回収や買取にかかわる認可を受けている業者であるかを確認することです。ホームページをよく見て、認可番号・会社名・所在地などを確認しましょう。

4-3.注意点

不用品無料回収をうたう業者の中には、回収したものから換金できる部品だけ取って、残りは不法投棄する悪質な業者もいます。安易な「無料」という宣伝文句に騙されないよう気をつけましょう。

5.よくある質問

Q:見積もりの相場がわかりません。
A:見積もりは無料のケースが多いので、複数の業者に依頼してみてください。不用品買取センターでは、他店の見積もりより高く買い取りできる場合があるので、最後に見積もりをしてもらうといいでしょう。

Q:遠方で立ち会えない場合でも業者に頼んでいいですか?
A:最近では当日立ち会えなくても対応できる業者が増えています。信頼できる業者に依頼するといいでしょう。

Q:仏壇も回収してもらえますか?
A:仏壇は処分する前に菩提寺に依頼して「御霊抜き」をしておいてください。また、引き出しに大切なものがしまわれているケースがあるので、よく確認しておきましょう。

Q:不用品をなるべく高く買い取ってもらうにはどうしたらいいですか?
A:汚れを取り、できるだけきれいな状態にしておきましょう。付属品や保証書、外箱があると買取価格がアップします。

Q:空き家の庭木が伸び放題です。どうしたらいいでしょう?
A:庭木の手入れは植木屋さんに依頼し、定期的に管理してもらう方法があります。シルバーセンターを利用すれば費用を抑えることができるでしょう。

まとめ

空き家は適切な管理をせずに放置しておくと、地域の環境としても防犯や防災の観点からもよくありません。空き家対策特別措置法による行政指導を受けることがないように、一度きちんと整理しておきましょう。自分で整理できない場合は業者を活用して、近隣に迷惑が掛からないようにすることが大切です。