整理整頓で汚い部屋から卒業! 片付け方法と収納のコツもご紹介

整理整頓(せいりせいとん)をしようにも何をどうしたらいいのか分からない・何度片付けてもすぐに散らかってしまう、という方は多いでしょう。部屋の整理整頓が難しいのには、いくつか原因があります。今回は、整理整頓ができない人の特徴・具体的な片付けや収納方法・部屋をきれいに保つ方法などについてご紹介しましょう。

  1. 部屋の整理ができない理由や心理について
  2. 部屋を整理整頓するメリット
  3. 部屋の整理整頓の方法
  4. 部屋をきれいに保つ方法
  5. 部屋の整理整頓で出た不用品の処分方法について
  6. 部屋の整理整頓・片付けについてよくある質問

片付けが苦手な人でもしっかりきれいにできるようになるので、整理整頓で悩んでいる方はぜひ最後まで読んでみてください。

1.部屋の整理ができない理由や心理について

部屋が整理できない理由・片付けられない人の特徴をまとめました。

1-1.片付けや整理整頓の方法を知らない

片付けや整理整頓は、正しい手順と心構えが必要です。小手先の収納テクニックやアイデアグッズだけを使って片付けをしても、根本の方法を知らなければ、またすぐ汚い部屋に逆戻りしてしまうでしょう。

1-2.片付けや整理整頓のメリットを知らない

片付けや整理整頓の大変さよりもメリットのほうが上回るということを知らないと、いつまでも部屋を片付けられないでしょう。整理整頓のメリットを知ることで、より具体的な目標が立ち、片付けの方法が確立されて、より効率よく、より早く終わるはずです。

1-3.後回しにしがち

「とりあえず」思考が強い人は、片付けや整理整頓が苦手な傾向にあります。とりあえず取っておこう、とりあえず置いておこうというものが多いため、より片付けにくい部屋になってしまうのです。

1-4.ものを捨てられない

「もったいないから……」「いつか使うから……」という理由で、ものをいつまでも取っておく人の部屋は整理整頓されていないでしょう。ものが多いと片付けにくく掃除もしにくい部屋になってしまいます。なんでもかんでも捨てればいいと言うわけではありませんが、ものを減らすことは部屋の片付けや整理整頓の最短ルートです。

1-5.汚い部屋でも気にならない

まれに、「散らかっているほうが落ち着く」「汚い部屋でも困らない」という方がいます。そのような方に自発的に片付けをさせるのはなかなか難しいものです。同居人が片付けられない人で困っている方も多いでしょう。共有スペースだけは散らかさないでもらうなどの線引きが必要です。

2.部屋を整理整頓するメリット

次に、部屋を整理整頓するメリットをご紹介します。片付けのメリットを一度体感すれば、もう二度と汚い部屋にはならないでしょう。

2-1.時間が増える~探し物がなくなる

どこに何があるのかしっかり決まっているので、探し物がなくなります。探し物にかかっていた時間がなくなるだけでなく、今まで探し物によって中断されていた集中力ややる気もアップするはずです。生活の質に直結するので、最大のメリットと言ってよいでしょう。

2-2.お金が増える~無駄遣いがなくなる

片付けや整理整頓では、多くのものと向き合い、捨てたり手放したりすることになります。そこで、ものの大切さ、必要のないものを買うことのもったいなさを実感することができるでしょう。そのため、不要なものを買う機会が激減し、無駄遣いがなくなります。

2-3.ゆとりが増える~ストレスや焦りが減る

汚い部屋では、知らずのうちにストレスや焦りが生まれてしまうものです。しかし、しっかりと整理整頓されて片付いた部屋は、”物置”ではなく”くつろぐ空間”に変わります。仕事や人間関係でストレスを受けても、部屋がきれいなら心を落ち着かせることができるでしょう。

3.部屋の整理整頓の方法

次に、部屋の整理整頓について具体的な方法をご紹介します。

3-1.ものを種類別にすべて出す

まずは、ものの種類別にすべて出します。服なら、部屋にあるすべての服を一か所に集めてください。その山から1点ずつ手に取り、取っておきたいかそうでないかを考えます。
種類別の片付けは、以下の順番で行うとスムーズです。

  1. 書類
  2. 雑貨
  3. 思い出のもの

3-2.ものを選別する

選別する際は、使うか使わないか・いるかいらないか、という考えではうまくいきません。たとえば、服なら「その服を着たら楽しい・うれしいか」本なら「頻繁に読み返しているか・持っているだけで幸せか」など、保管する積極的な理由を考えます。捨てない言い訳を作らないことが大切です。

3-3.捨てられないものの対処法

ものを選別する上で、手放す気はあるのだけれどなんとなく捨てにくいものについてご紹介します。

  • 人からもらったもの:プレゼントはもらった時点で役目を終えているため、くれた人に感謝して捨てる
  • 思い出品:迷うまでもないものは、堂々と取っておく。取っておくなら段ボール箱などにしまいこんだりせず、きちんと見えるところに飾るか、きれいな宝箱にしまう。その手間が面倒なものは捨てる
  • ぬいぐるみ・人形など:布などで目を隠し、きれいな紙袋に入れて、お別れの言葉を言ってから捨てる
  • 重たいもの・大きいもの:自分で運べない場合は回収業者などを利用する
  • 読むかもしれない本:いったん手放し、また読みたくなったら借りたり買ったりする。「いつか読もう」の「いつか」は来ない確率が非常に高い
  • 大量のストック品:消耗品系はいつか必ず使うため捨てにくいものです。月にどのくらい使うか計算してみて、半年以上使いきれない分については、リサイクルに出すとよいでしょう。

ものを保管するためにはスペース代(家賃の一部)がかかっていることを理解しましょう。

3-4.ものを収納する

ものを減らしたら、一つ残らず置き場所を決めて収納します。置き場所に困るものは後回しにして結構です。置き場所を決めやすいものから収納していけば、作業の終盤には、置き場所に困っていたものも、どこに置けばいいかがなんとなく分かる、もしくは処分対象になります。

3-4-1.ものの収納はスペースの9割が基本

ものを選別して減らしたら、今までの収納スペースがだいぶあまるでしょう。一つのエリアに対して9割収納を目指します。10割だとギュウギュウで戻しにくく、8割以下だと空(あ)いたすきまに別の種類のものを入れたくなってしまうためです。

3-4-2.種類別にひとかたまりにする

ものは種類ごとに、ひとかたまりにします。たとえば、脱衣所や玄関などに服を分けておいていた場合は、この機会に一か所にまとめましょう。また、「あの本はあっちで、この本はこっち」といった思考のロスも減ります。
「置き場所を変えたら使いにくいのでは?」と思われるかもしれませんが、しばらくこの運用をしていると片付けのしやすさに気付くでしょう。どうしても使いにくかったら戻せばいいのです。

3-4-3.ものは徹底的に立てる

立てる収納には、全体を見やすい・片付けやすい・ものがあふれない・収納スペースの節約といったさまざまなメリットがあります。具体的な例をいくつかご紹介しましょう。

  • 服:たたんだ服(靴下や下着も)は立てて引き出しにしまう。ただし、フレアスカートや固いコートなどはハンガーでOK。服の状態を見て判断する
  • 本:本は平積み厳禁。本棚からはみ出した本は処分の対象となる。ボックスにしまう際も立てる。必ず背表紙が見えるようにして収納する
  • 文具:仕切りの付いたボックスや厚紙で作った仕切りなどを使って、立てられるものはすべて立てる。ペン・はさみ・のり・ホッチキス・テープ・電池類、これらはすべて立つ文具
  • 食品:ブックエンドや仕切りを使ってなるべく立てる。平積みにしないことで、使いそびれを防ぐことができる。埋もれてしまうごく小さなものはファスナー付きのビニール袋に入れると大きさがそろって便利

3-5.収納グッズ・コツについて

片付けや収納が苦手というかたは、あれこれ収納グッズに手を出さないほうがいいでしょう。この片付けで必要なグッズは以下のとおりです。

3-5-1.空き箱

片付け中に出てきた空き箱は、片付けが終わるまで取っておきます。服や雑貨を立てるのに役立つでしょう。ただし、あまった箱は「いつか使うかも」は禁止です。片付けが終わったらすべて捨てます。

3-5-2.コの字ラック

コの字ラックを使うことで、上下にものを置けるようになります。食器棚・シンク下・押し入れなど、高さが無駄になってしまいがちな場所の収納に便利です。かさばるので買いすぎには注意しましょう。必要数をチェックしてから買いに行ってください。

3-5-3.クリアファイル・ファイルボックス

書類の整理に便利です。書類は、1枚(1種類)に対して1枚のクリアファイルを使います。違う種類の書類を一つのファイルに入れると探し物の原因となってしまうので注意してください。ファイルボックスは、「未決」「永久保存(思い出・証書など)」「いつまで取っておく」などに分類にすると便利です。こちらも、混ぜて入れてはいけません。

3-5-4.ブックエンド

ものを立てる収納に万能的に使える便利グッズです。使わない分は重ねてとっておけるので、少し余分に(必要な数+5くらい)購入しておき、考えながら収納してもよいでしょう。

4.部屋をきれいに保つ方法

次に、整理整頓された部屋をきれいに保つ方法をご紹介します。

4-1.置き場所は100%決める

置き場所が決まっていないものが一つでもあると、整理整頓の妨げになります。置き場所は一つ残らず決めてください。

4-2.細かく分けるよりも違う種類のものを混ぜないことを意識する

収納場所を決める際は、同じ種類のものが両手で一抱えできるくらいの範囲に収まっていればOKです。あまり細かく分けすぎると、元の場所に戻すのに頭を使うため、片付けにくくなってしまいます。結果「とりあえずここでいいや」と違う種類のものが混ざってしまっては意味がありません。特に、種類が多く細かいもの、たとえば文具・書類には注意してください。

4-3.ものを増やさない

ものを買う前には、自分に以下の問いかけをしてみましょう。

  • 本当に必要か?
  • 買うという行為で満足するものではないか?
  • いつ、どのように、どのくらいの頻度で使うかをはっきりイメージできるか?
  • すでに持っているもので代替できないか?
  • 捨てる時に困らないか?

思考をワンクッション入れることで、数量限定や期間限定などにまどわされず、本当に自分の暮らしに必要なものだけを購入することができます。

5.部屋の整理整頓で出た不用品の処分方法について

次に、部屋から出た不用品の処分方法についてご説明します。

5-1.不用品の処分方法について

不用品は、以下のような処分方法があります。

  • ゴミとして捨てる(自治体回収)
  • 不用品回収業者に依頼する
  • 買取に出す(リサイクルショップ・回収業者など)
  • ネットを利用して売る

それぞれ、お金がかかる・お金が手に入る・時間がかかる・手間がかかる・楽に処分できる、などのメリットとデメリットがあります。総合的にメリットを感じられる方法を選びましょう。

5-2.ゴミの捨て方とは?

不用品をゴミとして捨てる場合、主に可燃ゴミ・不燃ゴミ・粗大ゴミなどに分けられます(自治体によって、さらに細かい区分があります)。最も捨てるのが面倒なのが粗大ゴミです。以下の手続きを行う必要があります。

  1. 市区町村のHPなどで粗大ゴミの申し込みを行う
  2. 品目・大きさ・点数を伝え、回収日と料金を聞く
  3. 粗大ゴミシール(処理券)を購入する(スーパー・コンビニ・ほか市営施設など)
  4. 回収日になったら不用品を回収場所に持って行く

不用品の種類や大きさにもよりますが、粗大ゴミの回収費用は約200~2,000円です。1点ずつに対して料金がかかるので注意しましょう。

5-3.不用品回収業者への依頼について

不用品が大量に出た場合や、自分で捨てるのが面倒な場合は、不用品回収業者の利用がおすすめです。不用品を家まで取りに来てくれるので、時間や手間を省略できます。大量に出す場合は、業者が設けているパック料金がおすすめです。カゴ車や軽トラック積み放題で、約1~2万円で回収してもらえます。また、買取を並行している業者なら、買取金額と回収料金を相殺して、かなりお得になるでしょう。

6.部屋の整理整頓・片付けについてよくある質問

Q.部屋を片付けるためのスペースがないのですが?
A.先にあきらかな不用品を捨てる・大物家具を撤去するなどしてスペースを作りましょう。体積の多い家具がなくなると、片付けに対する意欲がわきやすくなるというメリットもあります。

Q.不用品回収業者にだまされたくない
A.回収業者を選ぶ際は、以下に気を付けましょう。

  • 料金やサービス内容(オプション料金など)は書面など残る形でもらう
  • 古物商許可などの資格、営業所など身元がしっかりしていることを確認する
  • 無料相談・見積もりができるところを利用する
  • 複数社に見積もりを依頼して比較を行う
  • 無料廃品回収車は利用しない(ほとんどが違法)

Q.どうしても捨てられないものは?
A.見たり触ったりすると幸せになるもの、頻度は低くても必ず使うものなど、強い気持ちで保管したいと思うものは無理に処分することはありません。「3-3.捨てられないものの対処法」も併せてご参照ください。

Q.部屋がゴミ屋敷のように散らかってしまっているのですがどうしたらいい?
A.部屋に、手を付けられないくらいのゴミであふれかえっている場合は、プロに依頼するのがおすすめです。

Q.掃除しやすい片付け方法は?
A.なるべくものを出しっぱなしにしないことがポイントです。引き出しや棚の中など、表に出ないところに置き場所を決めましょう。また、出しておく必要があるものについては、カゴなどを利用してひとまとめにしておくと、拭き掃除の際などに便利です。何も置いていない面はとても掃除しやすいので、ぜひ試してみてください。

まとめ

部屋の整理整頓・片付けのコツやポイントをご紹介しました。一度部屋がスッキリするともう二度と散らかった部屋には戻りたくなくなります。生活の質も向上するので、ぜひ今回ご紹介した内容を参考に、部屋の整理整頓を始めてみてください。