パソコンは初期化だけで捨てちゃダメ! データを完全に消すには?

パソコンのデータ消去を考えたとき、思い浮かぶのは初期化という方法だと思います。しかし、初期化だけではデータを完全に消すことができません。なぜ初期化ではデータが残るのか、どんなデータが残ってしまうのかなど、さまざまな疑問が浮かぶでしょう。そこで、本記事では、パソコンの初期化で残るデータや、完全にデータを消す方法をご紹介します。

  1. パソコンを初期化してもデータは残る?
  2. パソコンに記録されているデータは?
  3. データを完全に消す方法
  4. データ消去を業者に依頼する方法
  5. パソコンの初期化やデータ消去でよくある質問

パソコンには重要な情報がたくさん詰まっています。情報漏えいを防ぐためにも、データ消去について知っておきましょう。

1.パソコンを初期化してもデータは残る?

パソコンを初期化してもデータが残る理由について考えていきましょう。

1-1.初期化は工場出荷時の状態に戻す作業

パソコンの初期化は、工場出荷時の状態に戻す作業です。データが消えているように感じても、簡単に復元できてしまいます。そのため、初期化だけでパソコンを廃棄してしまうと、第三者によってデータの抜き取りがなされたり、情報漏えいなどが起きたりするのです。

1-2.記録媒体にはデータが残ってしまう

初期化でフォルダなどは削除されても、CD-RやUSBメモリーなどの記録媒体にはデータが残ってしまいます。記録媒体に残っているデータは、誰でもアクセス可能です。そのため、情報流出が起きてしまう場合があるでしょう。

2.パソコンに記録されているデータは?

パソコンには、どんなデータが残っているのでしょうか? 記録データについて考えていきます。

2-1.住所などの連絡先

パソコンのデータには、住所などの連絡先が記録されています。自分だけでなく、知人や会社なども含まれるため、情報漏えいすることで多大な迷惑をかけてしまう恐れがあるのです。

2-2.写真や動画

パソコンのデータには、写真や動画などプライバシーにかかわるものが含まれます。中には、他人に見られると困るものもあるでしょう。そのため、データ管理やデータ消去は徹底して行うことが大切なのです。

2-3.機密情報

業務に使っていたパソコンの場合、機密情報が記録されているため、データ流出などが起きると、損失を被るだけでなく、企業イメージが傷つく恐れもあるでしょう。

2-4.金融情報

パソコンのデータには、金融情報も含まれます。クレジットカードや銀行口座の番号とパスワードなどです。第三者に乗っ取られ、金融被害に遭う可能性もあります。

2-5.メール

メールのデータもパソコンには記録されています。個人的なメールだけでなく、業務内容を記したものもあるでしょう。添付ファイルなどがある場合も注意が必要です。

2-6.インターネットの閲覧履歴なども残る

パソコンには、インターネットの閲覧履歴なども残ります。いつどんなサイトを見ていたかを把握することができ、オンラインショッピングから金融情報が漏えいする恐れもあるのです。

3.データを完全に消す方法

パソコンのデータは初期化だけでは不十分です。では、完全に消すためにはどうすればいいのでしょうか? 具体的な方法をご紹介します。

3-1.データ消去専用ソフトを使う

データ消去専用ソフトを使う方法があります。ハードディスクのデータを上書きし、読み取りできない状態にしてくれるのです。パソコンのOSに適合するソフトを購入しましょう。

3-2.物理的破壊を加える

ハードディスクに物理的破壊を加え、読み取りできない状態にする方法もあります。物理的破壊は、ハードディスクそのものを壊すため、第三者による復元が不可能なのがメリットです。ただし、破片などが飛散するので、手袋・マスク・ゴーグルなどを装着し、安全に作業する必要があります。

3-3.磁気で読み取りできない状態にする

磁気の力でハードディスクのデータを破壊し、読み取りできない状態にする方法もあります。物理的破壊より危険性が少ない方法ですが、専用機器が必要であるため、自分で行うのが難しい点がデメリットです。

4.データ消去を業者に依頼する方法

自分でデータ消去を行うのが難しい場合は、業者へ依頼する方法も検討してみましょう。

4-1.データ消去を数多く手がけていることを重視する

業者を選ぶ際は、データ消去を数多く手がけていることを重視してください。データ流出の危険性やリスクなどをしっかり理解し、データ消去を確実に行ってくれます。ネットやクチコミなども確認しましょう。

4-2.データ消去の方法にも注目する

業者によるデータ消去の方法はさまざまです。確実にデータ消去をしてもらうためにも、データ消去の方法にも注目しましょう。データ消去専用ソフトをしてから、物理的破壊や磁気によるデータ消去を行う業者を選ぶと安心です。

4-3.業者のホームページからアクセスして依頼する

データ消去は、業者のホームページからアクセスして依頼しましょう。業者は、「データ消去 業者 地域名」で検索すると探すことができます。実績に加え、クチコミや評価がいいところを選んでください。

5.パソコンの初期化やデータ消去でよくある質問

パソコンの初期化やデータ消去に関する質問を集めました。

Q.パソコンの初期化をした後、データが完全に消えているように見える場合でもデータ消去は必要か?
A.はい、必要です。初期化だけでは、ハードディスク内にあるデータを完全に消去できていません。第三者に渡り、情報を悪用されるケースがあります。いったん流出したデータは、取り戻すことができないため、データ消去を徹底して行うことが大切なのです。

Q.初期化やデータ消去を行う際の注意点は?
A.事前にデータ移行やバックアップをしておくことです。データ消去後は、データの復旧ができないため、大切なデータだけでもバックアップを取っておくといいでしょう。外付けハードディスクやUSBメモリーなどを使う方法がおすすめです。

Q.業者にデータ消去を依頼した場合、証明書などは発行されるのか?
A.業者によっては発行している場合があります。ただし、証明書発行手数料がかかる場合もあるため、事前に業者へ確認しておくと安心です。

Q.データ消去専用ソフトは無料のものでもいいのか?
A.無料のものでも、お使いのOSに適合すれば問題ありません。インターネットで検索し、ダウンロードして使いましょう。ただし、企業が利用する場合は、有料プランとなるケースもあるので注意してください。

Q.パソコンには初期化以外に、データ消去という機能はないのか?
A.はい、ない場合がほとんどです。OSのバージョンによっては、メーカーがデータ消去ソフトを配布している場合があります。PCメーカーのサイトをチェックしてみてください。

まとめ

パソコンのデータは、初期化だけでは残るものです。簡単にデータ復元ができてしまうため、必ずデータ消去を行うようにしましょう。データ消去専用ソフトを使う・物理的破壊・磁気による上書きなどの方法があります。自分で難しい場合は、業者に依頼するという選択肢も考えてみましょう。