終活はいつから始めるもの? タイミングややるべきことを詳しく紹介

近年は、終活という言葉が注目されるようになりました。少子高齢化社会となり、自分の死後に残された子どもの負担を軽減するため、元気で体が動くうちに終活をすることが理想です。終活はいつから始めればいいのか、どのような準備をしておくべきかなど、終活についての疑問も出てくるでしょう。終活のタイミングや具体的な内容などを覚えておくと安心です。本記事では、終活について詳しくご紹介します。

  1. 終活とは?
  2. 終活はいつから始めるのがいいのか?
  3. 終活とは持ち物の整理や葬儀の準備などをすること
  4. 終活の相談や生前整理などについて
  5. 終活でよくある質問

この記事を読むことで、終活についてよく分かります。終活を始めようと思っている方は、ぜひご一読ください。

1.終活とは?

終活の目的や必要性などをご紹介します。終活をすることで得られるメリットなども覚えておきましょう。

1-1.身の回りを整理して安心して老後を迎える準備をすること

終活とは、持ち物など身の回りの整理をし、なるべく必要最小限のものに絞り、安心して老後を迎えることができるように準備しておくことを指します。近年は少子高齢化が進み、遺品整理などを行う人手が少ないことから、遺族への負担を軽減する目的で行うケースが増えているのが特徴です。

1-2.コンパクトな暮らしで自己管理もしやすくなる

年齢を重ねるごとに、片付けや掃除などが肉体的負担になるものです。元気なうちに終活をしておけば、コンパクトな暮らしにすることができ、自己管理もしやすくなります。最近は、介護施設などに入所する高齢者も増えているため、いざというときの対応に手間がかからずに済むのもメリットです。

2.終活はいつから始めるのがいいのか?

終活を始めるタイミングについてご紹介します。

2-1.環境によって始めるべきタイミングが異なる

終活のタイミングは、人それぞれ異なります。70代に入ってから始めるという人が最多です。しかし、配偶者の死をきっかけに、自分の終活を考えるという人も増えています。終活は、思い立ったときに始めるのが理想です。なるべく健康で体が自由に動けるうちに始めたほうが、肉体的負担も少なくて済むでしょう。

2-2.身寄りがいない人ほど早めに考えたほうがいい

近年は、孤独死などの問題も増えています。核家族化や少子高齢化などにより、独居の高齢者が多くなっているためです。いざというときに身寄りがいない人は、自分の遺産や葬式についての意向を明確にするため、早めに終活を考えたほうがいいでしょう。遺骨の引き取り手なども記しておけば、葬儀後もスムーズに納骨まで終えることができます。

3.終活とは持ち物の整理や葬儀の準備などをすること

終活では、何から始めればいいのでしょうか? 終活の内容や注意点などをご紹介します。

3-1.まず不用品の処分から始める

生活用品の中には、たくさんの不用品があります。長年着ていない服・古い家電・雑貨類など、普段使っていないものを見直し、思いきって処分するようにしましょう。必要品だけに絞ることで、終活や生前整理が進めやすくなります。

3-2.必要品や貴重品などを見極める

終活では、必要品や貴重品などを見極めることが大切です。特に、財産として価値のある貴重品はリストアップし、保管場所が分かるようにしておきましょう。エンディングノートなどを活用し、保管場所と内容物を明記しておけば、遺族が探す手間を省くことができます。形見分けしたい相手がいる場合も書き添えておきましょう。

3-3.介護が必要になった場合に備えておく

高齢化が進んでいるため、介護が必要になった場合への備えも大切です。持病がある方は、かかりつけ医や服用中の薬などをエンディングノートに書いておきましょう。延命処置や終末期医療など、自分が病気になった場合の意向も明確にしておくと、介護する人の負担も少なくなります。

3-4.葬儀の準備も生前に行うことができる

葬式やお墓などの準備は、生前から行うことができます。故人の死で遺族が困るのは、遺品整理に続いて葬儀費用の工面についてです。葬儀費用を準備しておくだけで、家族に迷惑を掛けずに済むという安心感が生まれます。事前にリサーチをし、葬儀業者なども決めておきましょう。

3-5.遺言書を作成しておけば遺産相続で揉(も)めることが少ない

遺産や不動産などを誰が相続するか、遺言書に書き残しておきましょう。遺言書は法的効力をもつ文書にあたるため、書き方や内容には注意が必要です。以下のような種類があります。

  • 自筆証書遺言(自筆で書くもの)
  • 公正証書遺言(公証人が遺言者の意向をまとめるもの)
  • 秘密証書遺言(自分で作成したものに署名押印をし、公証役場に持参するもの)

民法で規定した形式から外れたものは無効になってしまいます。書き方などに不明点がある場合は、専門家に相談しましょう。

3-6.エンディングノートを活用すると便利

終活の進め方が分からないという方は、エンディングノートを活用してみましょう。やり終えたことを1つずつ記入していけば、自分でも内容をきちんと把握することができます。また、エンディングノートについて親族に話しておき、自分の死後に確認してもらうことも大切です。

4.終活の相談や生前整理などについて

終活について詳しく知りたい方は、相談先やセミナーなどについて覚えておくと安心です。また、生前整理として行う不用品処分の方法も併せてご紹介します。

4-1.終活相談窓口でカウンセラーを検索する

インターネットでは、終活相談窓口の検索ができます。終活相談ドットコムというサイトは、お住まいの近くにいるカウンセラーを探すのに便利です。終活に関するセミナーや本の紹介もしているため、何から始めればいいか分からないという方でも、手順や進め方をアドバイスしてもらえます。

4-2.終活後の不用品処分は業者に依頼する方法がおすすめ

終活後の不用品処分は、不用品回収業者に回収を依頼しましょう。業者では、大量の不用品でも回収可能です。訪問回収をしてくれる業者なら、分別や運搬などの手間がないため、肉体的負担も軽減されるでしょう。また、価値がある品は買取もできる場合があります。業者による回収や買取を上手に利用し、終活を楽に終えましょう。

5.終活でよくある質問

終活に関する質問を集めました。これから終活を始めようと思っている方は参考にしてください。

Q.終活は完璧に行わなければならないものなのか?
A.完璧である必要はありません。自分にとって必要だと感じることや、残されると遺族が困るものに絞り込むだけで十分です。完璧に終えようと思うと負担になるため、軽い気持ちでチャレンジしてみましょう。

Q.なぜ介護のために終活が必要になるのか?
A.介護が必要でも、家族は使える制度について知識がない場合があります。自分なりに制度や手続きなどについて、下調べをしておきましょう。

Q.終活と生前整理は同じもの?
A.基本的には似ています。生前整理は、自分が生きている間に身辺整理をすることです。一方、終活は、暮らしをコンパクトにし、遺産相続や自分の死後に備えた準備を意味します。どちらも、思い立ったときに始めると、老後を安心して迎えることができるでしょう。

Q.海に散骨してほしいという希望がある場合、エンディングノートに記載しておけばいいのか?
A.遺骨や埋葬方法に希望がある場合は、エンディングノートに記載しておきましょう。ただし、記載するだけでなく、家族にはあらかじめ希望を伝えておくことも大切です。

Q.終活後の不用品処分を依頼する業者を決めるときのポイントは?
A.無料見積もりや相談などを事前に行ってくれる業者なら安心です。見積時に、担当者の対応や丁寧さなども感じ取ることができます。また、事業所を構えずに営業している業者もいて、トラブルを招くことも多くなっているため、実績豊富で利用者の満足度が高い業者を選ぶようにしてください。

まとめ

終活を始めるのは、70代が多くなっています。しかし、不用品の処分などで肉体的負担を感じないようにするため、なるべく早めに体が自由に動くうちに始めることが大切です。エンディングノートや終活相談窓口なども活用し、終活がうまく進められるようにしましょう。終活をすることで、コンパクトな暮らしになり、自己管理がしやすい状態になるのがメリットです。終活について考えている方は、終活の内容や注意点などを参考に始めてみてください。