
ダイナブックのパソコンを処分する方法とポイントは? お得に捨てるコツ
ダイナブックは、東芝が開発・販売するノートパソコンのブランドです。再販売できる状態で発売時期から5年以上経過していないパソコンであれば、処分ではなく買取に出す形で手放すことができるでしょう。しかし、再販できない状態のパソコンは買取以外の方法で処分することになります。また、処分・売却前には、パソコンのデータをきちんと自分で消去しておかなければなりません。
本記事では、ダイナブックのパソコンを処分する方法と注意点などを解説します。
この記事を読むことで、ダイナブックのパソコンをお得に手放すコツが分かります。悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
1.ダイナブックの処分前にすべきこと
まずは、ダイナブックパソコンの特徴や処分前にやるべきことなどをチェックしておきましょう。
1-1.ダイナブックパソコンはラインナップが豊富
ダイナブック(dynabook)は、日本メーカーの東芝が開発・販売しているノートパソコンです。1994~2000年まで7年連続でパソコン市場の世界シェア1位を獲得しました。ノートパソコン市場を牽引していたブランドであり、現在は、スタンダードノート・モバイルノート・2in1モバイルノートなど豊富なラインナップがそろっています。ダイナブックは国内メーカーということもあり、保証やサポート体制が充実している点が大きなメリットです。用途や予算に合わせて、最適なノートパソコンを選ぶことができます。初心者でも安心して使うことができるでしょう。
1-2.人気がある4つのシリーズ
ダイナブックのノートパソコンは、Tシリーズ・UXシリーズ・RXシリーズ・Vシリーズの4つに人気が集まっています。それぞれの特徴を以下にまとめたので、ぜひ参考にしてください。
- Tシリーズ:フルHD・高画質・高速処理性能などが搭載されているハイスペックPC
- UXシリーズ:ほかのシリーズよりも耐久性に優れている。毎日ノートパソコンを使用するビジネスマンや学生に人気
- RXシリーズ:持ち歩きに便利な軽量ノートPC。12.5時間の長時間バッテリー駆動が可能
- Vシリーズ:ノートパソコンとしての機能はもちろん、タブレットとしても使える2in1モデル
上記のシリーズは、中古市場でも人気があるので状態がよければ高く買い取ってもらえる可能性があります。人気があるモデルほど、高値がつきやすいのが大きなメリットです。
1-3.パソコンのデータを消去しよう
ダイナブックだけでなく、パソコンを処分する際は、必ず自身でデータを消去しなければなりません。なぜパソコンのデータ消去が必要なのか、その理由について詳しく説明します。
1-3-1.情報流出・悪用を防ぐため
プライベートや仕事など、ノートパソコンを使うシーンは人それぞれです。使用履歴はノートパソコンに内蔵されているHDDに記録されており、初期化をしてもデータが残っています。もし、そのまま捨ててしまうと、データがすべて流出し悪用されてしまうのです。名前・電話番号・住所・写真・クレジットカード情報など、大切なデータを守るために、処分前は必ずデータを消去する必要があります。
1-3-2.主な消去方法は2つ
パソコンのデータを消去する方法は、専用ソフトを使用する論理的消去・カナヅチやカッターなどでHDDに傷をつける物理的破壊の2つの方法があります。自分で簡単にできる方法としては、パソコン販売店や家電量販店などで購入できる専用ソフトウェアを使用した消去方法です。また、2003年2月より発表されたダイナブックのパソコンには、「初期インストールソフトウェアの復元」メニューにHDDデータ消去機能が搭載されています。詳細は、手元にある取扱説明書で確認してください。
1-3-3.データを消す前に移行しよう
大切なデータを消去する前に、ほかの場所へ移行する必要があります。ダイナブックの場合、Windows 10搭載PCに「PC引越ナビ」がプレインストールされていると、アプリを起動するだけで新しいパソコンへ簡単にデータ移行が可能です。ほかには、インターネット経由でデータを送ったり、DVDなどの保存メディアを通して移行する方法などがあります。
1-4.周辺機器の処分方法を考える
PCリサイクル法によって、パソコンはメーカー回収が義務づけられていますが、周辺機器は回収対象外となります。そのため、パソコン周辺機器を処分する際は、メーカー回収以外の方法を考えなければなりません。再販できる状態なら買取、買取不可なものは自治体回収または不用品回収業者へ依頼する方法があります。
2.壊れていないダイナブックは買取へ
壊れていないダイナブックのパソコンは、買い取ってもらえる可能性があります。ここでは、買取に出す方法とポイントなどを解説しましょう。
2-1.状態がいいものは中古需要がある
基本的に、買取対象となるダイナブックは正常に使用できる状態のものです。壊れている・不具合が起きている・購入から5年以上経過しているといったパソコンは買取対象になりません。業者の中には、古いダイナブックでも買取を行っているところがありますが、可能性は低いといえるでしょう。逆に、新品に近い状態や発売されたばかりのシリーズは中古市場で高い人気があるため、高価買取が期待できます。
2-2.オークション・買取業者を利用する
主な買取方法は、買取業者またはネットオークションを利用することです。パソコンを中心に扱っている買取業者は、どんなパソコンやメーカーに中古需要があるのか把握しているため、適切な価格で買い取ってくれるでしょう。ネットオークションは、なるべく安くパソコンを購入したい方が落札するため、人気があるモデルほど高値がつく傾向があります。
2-3.法人向けにメーカーでも買取を行っている
ダイナブックでは、使用されなくなったパソコンの買取サービスを実施しています。ただし、サービスが受けられるのは法人のみです。個人での買取サービスは受けつけていないので注意してください。また、査定依頼は10台以上からとなっており、Web受付ページから申し込みが必要です。詳細は公式ホームページをご覧ください。
3.ダイナブックの処分~メーカー回収の場合
ここでは、ダイナブックの回収をメーカーへ依頼する方法とポイントを解説します。
3-1.回収してもらえるものは東芝製だけ
個人・家庭から排出される使用済みのパソコンは、PCリサイクル法に基づき、メーカーが責任を持って回収しリサイクルすることが義務づけられました。東芝製のみを対象にノートパソコン・デスクトップパソコン・ブラウン管ディスプレイ・液晶ディスプレイ・ディスプレイ一体型パソコンの回収を行っています。東芝製以外のパソコンは回収していないので注意してください。
3-2.処分の大まかな流れ
回収の申し込みから排出までの大まかな流れは以下のとおりです。
- ダイナブック リサイクルセンターにホームページまたは電話・FAXから申し込む
- PCリサイクルマークがない場合は、コンビニで回収費用を支払う
- PCリサイクルマークがある場合は、送られてくる輸送伝票に必要事項を記入する
- 回収してもらいたいパソコンをこん包し、郵便局に持ち込むか戸口集荷を依頼する
回収されたパソコンは、再資源化施設へ送られ、細かい部品に分解されます。パソコンを構成している部品には、鋼・鉄・レアメタルなど貴重な資源が含まれているため、新しい製品の部品にして再利用する仕組みです。
3-3.リサイクルマークがない場合は回収費用が必要になる
メーカー回収を依頼する前に確認してほしいのが、リサイクルマークの有無です。ダイナブックにリサイクルマークがある場合は、無料回収してもらえます。しかし、リサイクルマークがない場合は、回収費用がかかるので注意が必要です。回収費用は、1台あたり3,240円かかります。
4.ダイナブックの処分~メーカー回収以外の場合
メーカー回収以外の方法でダイナブックを処分する方法とポイントを解説します。
4-1.パソコンは自治体回収での処分ができない
前述したように、パソコンはPCリサイクル法によってメーカーによる回収・リサイクルが義務づけられているため、自治体回収での処分ができません。何も知らずに自治体回収で処分してしまうと、法律違反とみなされ罰金の対象となるので注意してください。ただし、ノートパソコンの場合は、小型家電リサイクル法に基づいて自治体回収が可能なケースがあります。
4-2.ノートPCの場合は小型家電リサイクルが可能
小型家電リサイクル法は、ノートパソコン・タブレット・スマホなどの小型家電を回収しリサイクルするための法律です。小型家電リサイクル法を推奨している自治体では、公共施設や家電量販店などで小型家電回収ボックスが設置されています。そこに投かんするだけで無料回収が可能です。お住いの地域で回収ボックスが設置されているか知りたい方は、小型家電リサイクル回収ポータルサイトで調べることができます。
4-3.PC専門業者へ処分する
メーカー回収や小型家電回収ボックスのほかに、PC専門業者へ依頼する方法があります。ここでは、PC専門業者へ依頼する方法とポイントをチェックしておきましょう。
4-3-1.PC関連がまとめて処分できる
PC専門業者は、ノートパソコン・デスクトップパソコンのほか、キーボード・マウス・HDD・プリンターなどの周辺機器も回収しています。メーカーや種類に限らず、PC関連商品をまとめて処分したいなら専門業者への依頼がおすすめです。業者の中には、買取サービスを行っているところもあるため、処分費用を抑えたい方は買取サービスを利用するといいでしょう。
4-3-2.流れと費用をチェック!
一般的に、PC専門業者の店舗へ直接持ち運ぶか、出張回収・宅配回収の3つの方法があります。処分したいものが大量にあるなら、出張回収を依頼するといいでしょう。その場合は、運搬費用がかかるかどうか必ず確認してください。あくまで目安ですが、不用品1点あたり約3,000円~、運搬費用に1,000円~かかる可能性があります。依頼前に、具体的な見積書を確認しておきましょう。
4-3-3.業者選びのポイント
どの業者へ依頼すべきか分からないときは、以下のポイントに注目してください。
- PCの処分・買取に実績があるか
- 産業廃棄物収集運搬業や古物商の許可を取得しているか
- データ消去サービスを行っているか
- 無料見積もり・無料相談を受けつけているか
- 見積書の内容が具体的に記載されているか
- スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
- 口コミ・評判がいいか
5.ダイナブックの処分に関してよくある質問
ダイナブックの処分に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.データを自分で消去できない場合は?
A.ダイナブックのデータを自分で消去できない場合は、PC専門業者へ依頼してください。業者の中には、専用機器を使用し磁気で消去することができます。自分で行うよりも安心してパソコンを捨てることができるでしょう。
Q.データを消去した後にしたほうがいい作業は?
A.HDDのデータを消去した後は、以下の手順を踏み、工場出荷状態に戻してください。
- データを「ゴミ箱」に捨てる
- 「削除」操作を行う
- 「ゴミ箱を空にする」コマンドを使い消す
- ソフトで初期化(フォーマット)する
- 付属のリカバリーCDを使い工場出荷状態に戻す
Q.メーカーへ回収依頼する際のこん包のやり方は?
A.東芝の場合は、厚手のポリ袋やビニール袋などの破れにくい袋に入れるか、手さげ紙袋に1台ずつこん包します。使用済みのパソコンは重さが30kgまで、それぞれに輸送伝票を貼るなどの決まりがあるので注意してください。
Q.いくらぐらいで買い取ってもらえるの?
A.モデル・型番・状態・発売時期・メモリー・容量などで異なりますが、ダイナブックは国内メーカーで人気があるため、十分に高価買取が期待できるでしょう。あくまで目安ですが、買取額は1万~3万円です。ただし、1万円以内になる可能性もあれば、3万円以上になることもあります。
Q.高価買取のポイントは?
A.なるべく付属品をそろえることです。ダイナブックのノートパソコンには、ACアダプター・電源コード・取扱説明書・保証書・本体装着済みのバッテリーパック・外箱が購入時についてきます。できるだけ、これらの付属品をそろえると買取額がアップするでしょう。特に、電源ケーブルとACアダプターは買取額に響きます。
まとめ
ダイナブックのパソコンは、PCリサイクル法の対象となるため、一般ゴミとして処分できません。メーカー回収・家電量販店などに設置されている小型家電リサイクル回収ボックスへの投かん・不用品回収業者へ依頼する方法で処分することになります。ただし、まだ再販できる状態のパソコンは買い取ってもらえる可能性があるため、処分せずに買取サービスを利用しましょう。処分・買取どちらを選択するにしても、パソコンの内部データを消去する必要があります。事前に、パソコンを処分する際の注意点を把握し、適切な方法を選ぶことが大切です。