粗大ごみよりお得? 不用品リサイクル回収や家具家電処分方法のコツ

リサイクルが当たり前になった昨今ですが、不用品をリサイクルする基礎知識や必要性は意外に知られていません。不用品のリサイクルをしようとしたとき、どのような手続き・処分をしたらいいのか分からないという方も多いでしょう。そこで今回は、不用品のリサイクルについて、詳しくご紹介します。

  1. 不用品リサイクルについて
  2. 不用品リサイクルの注意点
  3. 不用品リサイクルのさまざまな方法
  4. 不用品リサイクルの業者選び
  5. 不用品のリサイクルについてよくある質問
  6. まとめ

自治体回収・リセール・回収業者の利用など、各種処分方法のメリット・デメリットや注意点などもまとめました。なるべく楽に、費用を抑えて不用品をリサイクルしたい・処分したい不用品がたくさんある、という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。役に立つ情報が満載です。

1.不用品リサイクルについて

1-1.歴史と現状

今でこそ当たり前になったリサイクルやエコですが、一昔前まではリサイクルできる不用品でも、焼却処分や埋め立て処理が一般的でした。ビンや缶などのリサイクルが普及してきたのが1990年代。そして、プラスチック容器・包装品などがリサイクルされるようになってきたのが2000年頃です。2001年には家電リサイクル法(テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコンを対象としたリサイクル法案)が施行されました。次いで2013年に小型家電リサイクル法も施行されています。

1-2.リサイクルの必要性・目的

ものをリサイクルしなければ、いずれは資源が枯渇し、ゴミ処理もおいつかなくなってしまいます。地球環境を守るため、一番身近にできるのが、リサイクルをしてゴミの量を減らすことなのです。

1-3.リサイクルできる不用品・できない不用品について

リサイクルできる不用品の見分け方として、自治体のゴミ区分が分かりやすいでしょう。自治体が下記の分類で扱っているものは、基本的にリサイクル可能です。

  • 資源ゴミ(ビン・缶・ペットボトル・紙・布など)
  • 電気ゴミ(電池・バッテリーなど)
  • 小型家電
  • 粗大ゴミ

同じ種類のものをまとめて回収することで、リサイクルが簡単になります。しかし、汚れた紙・布類・ティッシュペーパー類・発泡スチロール・包装容器などは、リサイクル不可であることがほとんどです。リサイクル可能な紙・布類を汚したり濡(ぬ)らしたりしないよう注意しましょう。また、リサイクルの可否にかかわらず、自治体のゴミ区分をしっかり守ってください。自治体によっては、可燃ゴミや不燃ゴミとしていったん回収してから、使える不用品を独自にピックアップしてリサイクルする場合もあります。

1-4.家電・パソコンなど

家電リサイクル法・小型家電リサイクル法・PCリサイクル法により、自治体で回収できるものとできないものがあります。冷蔵庫・テレビ・エアコン・洗濯機は家電リサイクル法の対象家電のため、リサイクル券を購入して小売店に回収してもらったり、回収業者を利用する必要があるのです。また、パソコンは、購入したメーカーのリサイクルサービスを受けることができます。しかし、PCリサイクルマークのない古いパソコン(2003年以前のもの)は、回収料金が3,000円程度発生するので注意してください。小型家電の回収方法は、自治体によって異なります。リサイクルボックスに投入したり、粗大ゴミとして処分する方法が一般的です。

2.不用品リサイクルの注意点

2-1.仕分け・作業の大変さ

不用品を自分で仕分ける場合、自治体のルールをよく確認しておく必要があります。誤った区分で捨ててしまうと、回収してもらえません。また、回収日が指定されている地域の場合は、ゴミ出しをするタイミングも考慮する必要があります。特に、回収頻度の少ない不用品はチャンスを逃さないようにしてください。

2-2.自治体によって異なるルール

ゴミ区分・回収方法は自治体によって異なります。「前の地域ではこのように捨てられたのに……」という言い分は通用しません。今お住まいの地域のルールを必ず守りましょう。不明な点は自治体のHPや広報・もしくはマンションの管理人・大家さんに確認すると確実です。

2-3.有料処分になりうるもの

上記のとおり、冷蔵庫・テレビ・エアコン・洗濯機は数千円のリサイクル料金を支払う必要があります。また、粗大ゴミについては品目ごとに自治体が料金を設定しており、数百円~3,000円が主な相場です。粗大ゴミの料金については、自治体のHPなどに掲載されています。

2-4.注意点

粗大ゴミ料金は1点ごとに発生するので、複数の不用品を捨てる場合は意外に高額になってしまうこともあるでしょう。また、回収場所まで自分で持って行く必要があるので、大きくて重たいものやエレベーターに入らないものの処分には向いていない方法といえます。

3.不用品リサイクルのさまざまな方法

3-1.自分で捨てる場合

3-1-1.一般的なゴミ(可燃ゴミ・不燃ゴミ・プラスチックゴミなど)

それぞれゴミ袋にまとめて回収日に捨てる

3-1-2.資源ゴミ

紙(古紙・雑紙・新聞など)・古布・衣類などに分け、自治体指定の方法でまとめて回収日に捨てる。

例:

  • 古紙…テープやひもなどを使って束ねる
  • 古布…透明のビニール袋に入れて捨てる

紙や布類は、濡(ぬ)れるとリサイクルできなくなってしまうので、雨の日の出し方についても併せて確認しておきましょう(ビニール袋に入れればOK・雨の日は回収できない、など)。

3-1-3.粗大ゴミの場合

粗大ゴミとして出す場合は、主に以下のとおりです。詳細は自治体ごとに異なります。

  • 粗大ゴミの申請をおこなう(HP・電話など)
  • 粗大ゴミ処理券やシールを購入する(自治体指定のスーパーやコンビニなどで販売)
  • 回収日に、回収場所まで粗大ゴミを持って行く

3-2.自宅でリサイクル使用をする場合

紙や布などは、自宅でリサイクルすることもできます。たとえば、オシャレな包装用紙などは封筒やブックカバーにリメークすることもできるでしょう。また、裏面をメモ帳として使ってもいいですね。布類は、へたってきたクッションやぬいぐるみの中綿として使うこともできます。雑巾(ぞうきん)や布巾(ふきん)として再利用してもいいでしょう。大掃除用に少しストックしておくと使いやすくなります。ただし、ストックをしすぎると管理が大変ですので、保管する量や数はあらかじめ設定しておきましょう。

3-3.リサイクルショップ・ネットオークションでのリセール

まだ使える家電・家具類は、リセールするという手もあります。店舗によって取り扱い家電が決まっているので、お近くのリサイクルショップに確認しておくとよいでしょう。型が新しいものや美品は、買い取り価格が付きやすくなります。ただし、ネットオークションでは、使用感のある家電には、あまり価格が付かないことも覚えておいてください。

3-4.業者に頼む場合

地域を巡回している無料廃品回収車には注意してください。こういった業者のほとんどが、違法で営業しています。無料回収といっておきながら、あとから不当な料金を請求したり、回収した不用品を不法投棄されてしまったなどのトラブルが多発しているのです。回収業者を利用する際は、身元や資格をしっかり確認し、信頼できるところを選ぶようにしましょう。

4.不用品リサイクルの業者選び

4-1.プロに頼むメリット

不用品のリサイクルを回収業者に依頼することで、さまざまなメリットがあります。

  • 自分で運ぶ手間が省ける
  • 分別を気にしなくていい
  • まとめて処分することで、費用を抑えられる
  • 買い取りしてもらえることもある

回収業者をうまく利用すれば、料金以上のメリットを得ることができるでしょう。

4-2.業者選びのポイント

回収業者を選ぶ際は、下記のポイントをおさえましょう。

  • 料金が分かりやすい・明確
  • 無料見積もりができる
  • 買い取りサービスもおこなっている
  • 古物商許可などの資格を持っている

4-3.回収業者に頼むときのコツ

不用品回収は、少ない点数を依頼するより、複数の不用品をまとめて依頼したほうがお得になりやすいのです。また、買い取り希望の家具や家電がある場合は、なるべくきれいにしておき、付属品などをそろえておくことで、買い取り価格がアップする可能性があります。

5.不用品のリサイクルについてよくある質問

Q.買い取り不可の不用品の処分方法はどうなりますか?
A.ご希望があれば、無料もしくは格安で回収する流れとなります。事前に自治体の粗大ゴミ料金をチェックしておくと、お得に処分することができるでしょう。

Q.オプション料金・作業料金とはどのようなものですか?
A.搬出費・人件費などがあります。見積書にあいまいな費目がある場合は、すべて質問・確認しておきましょう。

Q.悪質な回収業者の見分け方は?
A.下記のような業者は避けたほうがいいでしょう。

  • 見積もりを書面でもらえない(口頭・メモ書きなど)
  • サービス内容・費目があいまい
  • 身元や資格がはっきりしない(事務所・HPが存在しないなど)
  • 高圧的な態度で接してくる
  • 訪問勧誘をしてくる

6.まとめ

不用品のリサイクルについてご紹介しました。引っ越しや模様替え・断捨離などで大量に不用品が出た際は、ぜひ今回ご紹介した内容を思い出してみてください。不用品のリサイクルには、意外に時間や料金がかかってしまうものです。不用品の処分方法を賢く選ぶことで、このような出費や手間を節約することができます。ただし、無料廃品回収車など、悪質な回収業者には注意してください。業者を利用する場合は、見積書をきちんと発行してもらいましょう。