食洗機の処分にお悩みの方必見!処分・廃棄・リサイクル4のポイント

汚れた食器を自動で洗って乾かしてくれる食洗機は、とても便利な家電です。けれども、古くなったり壊れたりして不要になった場合、どのように処分していいか悩みますよね。また、引っ越し先の新居に最新型の食洗機が付いているので、今使用している食洗機が不要になったというケースもあるでしょう。

そこで、ここでは、食洗機の処分・廃棄方法をご紹介します。

  1. 食洗機の処分について
  2. 食洗機のゴミ以外の処分方法について
  3. リサイクル業者に処分を依頼する
  4. 食洗機の処分~よくある質問~

この記事を読むことで、食洗機の最適な処分方法がおわかりいただけるでしょう。

1.食洗機の処分について

食洗機の処分を考える前に、知っておきたい基礎知識をご紹介しましょう。

1-1.食洗機とは

食洗機とは自動食器洗い機のことで、読んで字のごとく自動でお皿洗いをしてくれる家電です。現在では、ほとんどの食洗機に乾燥機能が付いています。汚れた食器を入れるだけで洗って乾かしてくれるので、忙しい主婦には「とっても便利!」と評判の高いキッチン家電なのです。そして、家庭で使用している食洗機には据え置き型とビルトイン型の2種類あります。

1-1-1.据え置き型

「据え置き型」は、キッチンカウンターやシンク横など、好みの場所に置くことができる後付けタイプの食洗機です。2~3人の家庭で使える小さなサイズから、6人以上の家庭でも使える大きなサイズまでいろいろな種類があります。キッチンの空きスペースに置くだけなので、欲しいと思えばいつでも購入して設置できるのです。比較的リーズナブルなのも魅力でしょう。

1-1-2.ビルトイン型

「ビルトイン型」は、システムキッチンの一部として組み込まれている食洗機です。建売住宅や新築の高級マンションには、ほとんど最初から備わっています。キッチンカウンターに収まっているので見た目もスッキリしてきれいです。引き出しのように前に出すタイプと、扉を手前に開けて中のカゴを引き出すタイプがあります。後付けで取り付けることも不可能ではありませんが、施工代は高くなるでしょう。

1-2.食洗機は粗大ゴミに出せるか?

古くなったり故障したりして不要になった食洗機は、自治体の粗大ゴミで処分することができます。粗大ゴミに出す場合は、各市区町村の粗大ゴミセンターに連絡をして、回収日を予約する必要があるのです。そして、処分費用に相当する有料粗大ゴミ処理シールを購入して名前を書いて食洗機に貼り、回収日に指定回収場所に出します。また、車と人手があれば自分で粗大ゴミセンターに持ち込みをしてもいいでしょう。その場合も、電話をして持ち込み日を連絡する必要があります。

1-3.自治体によって異なる分別方法

2013年4月から「小型家電リサイクル法」がスタートしました。この法律は、小型家電をそのまま廃棄するのではなく、製品に含まれている貴重な金属などを取り出しリサイクルしようという考えのもとに施行されたのです。そのために、自治体によっては、食洗機は粗大ゴミではなく小型家電リサイクル法に基づいた回収を行っています。詳しい回収方法は後の項でご説明しましょう。

1-4.食洗機の処分費用について

食洗機を粗大ゴミとして処分する場合は、1,000円ほどの有料粗大ゴミ処理シールを購入する必要があります。回収してもらうのではなく、自分で粗大ゴミセンターに持ち込む場合は約半額になるのです。小型家電リサイクル法の場合は、回収方法によっては有料になることもあります。

食洗機はゴミとして捨てることができるんですね。
はい。自治体のゴミ出しルールに従ってください。

2.食洗機のゴミ以外の処分方法について

不要になった食洗機を廃棄処分するには、粗大ゴミとして捨てる以外にも以下のような方法があります。

2-1.小型家電リサイクル法による処分

「1-3.自治体によって異なる食洗機の分別方法」でご紹介したように、食洗機は粗大ゴミではなく小型家電リサイクル法に基づいた方法で回収している自治体もいます。小型家電リサイクル法による回収には以下のようなメリットがあるのです。

  • 1年間に約65.1万トンといわれている小型家電の廃棄料を減らせる。
  • 年間844億円になる廃棄小型家電に含まれる有用な金属を有効活用できる。
  •  空きスペースが限界に近づいている埋立処分場の負担を減らせる。

など、環境にやさしく資源を大切にできるのです。けれども、小型家電リサイクル法は、自治体によって取り組み方に差があります。また、回収・処分方法も異なるのです。基本的な方法をご紹介しましょう。

2-1-1.ボックス回収

「小型家電回収ボックス」と書いてある黄色い箱に、不要になった小型家電を入れる方法です。自治体の役場入り口や大型家電量販店、大型スーパーなどに設置されています。ただし、「縦15センチ×横40センチ×奥行き25センチ以下のサイズ」の小型家電に限られるのです(サイズは自治体によっても異なる)。

2-1-2.ステーション回収

可燃ゴミ・不燃ゴミ・資源ゴミと同様に、住民が小型家電のステーション(ゴミ収集場)に出して自治体に回収してもらう方法です。回収場所に設置してある回収コンテナに廃棄したい小型家電を入れます。

2-1-3.ピックアップ回収

粗大ゴミ処理施設で、自治体の職員が小型家電だけをピックアップして回収する方法です。

2-1-4.そのほか

自治体によっては、イベント時に回収ボックスを設置して回収する方法や、市民団体が回収する方法を行っているところもあります。

食洗機はコンパクトな据え置きタイプでも、回収ボックスに入れることはできません。そこで、ステーション回収かピックアップ回収で処分するのが一般的でしょう。また、費用は無料の場合と有料の場合があります。詳細はお住まいの自治体にお問い合わせをしてください。

2-2.人に譲る

自分は不要になった食洗機でも、まだ使用できるのであれば捨てるのはもったいないものです。そこで、食洗機を欲しがっている人はいないか、近所の人や知人・友人に聞いてみるのもいいでしょう。

2-2-1.人に譲るメリット

  • 中古でも喜んで使ってくれる人がいればうれしい
  • ゴミとして処分する手間がかからない
  • 使えるモノを捨てる罪悪感がない

2-2-2.人に譲るデメリット

  • 汚れやカビ、匂いなどが付いたまま譲るのはマナー違反なので、ていねいに掃除をして消臭する手間がかかる
  • 宅配便で送る場合、どちらが送料を払うかでもめることもある
  • 宅配便で送る場合、こん包の手間がかかる

2-3.リサイクルショップに売る

まだ、購入してから年数がたっていない食洗機や、ほとんど使用していない食洗機の場合は、リサイクルショップに売る方法もあります。近所にリサイクルショップがある、食洗機を積んで運べる車を持っているなどの場合は利用してもいいでしょう。

2-3-1.リサイクルショップのメリット

  • 不要になった食洗機を気軽に持ち込める
  • 直接店員と交渉ができる
  • 買取してもらえばその場で現金になる

2-3-2.リサイクルショップのデメリット

  • 重い食洗機の場合は車がないと運べない
  • 新しい製品でないと買取してもらえないこともある
  • 売る前にきれいに掃除をする必要がある

2-4.オークションを利用する

インターネットのオークションに出品する方法です。大手のオークションサイトがいくつかあります。インターネットに接続できるパソコンや端末、出品したい食洗機の写真を撮れるデジタルカメラなどを持っている人なら誰でも参加できるのです。

2-4-1.オークションのメリット

  • 大手のサイトなら閲覧者が多いので入札されやすい
  • 家にいながら出品できる
  • 手数料が無料になるケースもある

2-4-2.オークションのデメリット

  • 個人同士の取り引きなのでトラブルがおこることもある
  • いつ入札されるかわからない
  • 入札者が遠方の場合、食洗機を送る料金が高くなることもある
  • 利用料金が取られることもある

2-5.不用品回収買取業者に依頼する

引っ越しを機に、不要になった食洗機のほかにも不要な家具などまとめて処分したい場合は、不要品回収・買取・リサイクルする業者に依頼するのもおすすめです。

2-5-1.不用品回収買取業者のメリット

  • 家具や家電、雑貨や日用品などあらゆる不要品を扱っているので、引っ越しのときに利用すれば1度に処分できる
  • 自分の都合がいい日時に来てもらえる
  • 「断捨離」をしたいときにも便利
  • 不要品を自分でこん包したり運んだりする手間や時間がいらない

2-5-2.不用品回収買取業者のデメリット

  • 製品の状態によっては買取してもらえないこともある
  • 買取が不可能で回収してもらう場合は回収費用がかかる
  • 査定が終わるまでは買取金額がいくらになるかはわからない

2-6.そのほか

  • 食洗機を必要としている施設に寄付
  • 品物の譲渡や売買を行っている掲示板を利用する
  • バザーなどに出す

などの方法もあるでしょう。いずれにしても、食洗機をこん包する手間がかかります。また、注意点としては、配送料はどちらが払うのか、買取の場合の支払い方法はどうするのか、などをきちんと事前に決めておくことが大切です。

売却できる場合もあるんですね。
はい。ただし、売却できる食洗機は新しく使用感が少ないものです。

3.リサイクル業者に処分を依頼する

食洗機のような小型家電を回収買取する業者は、自社でメンテナンスや修理をほどこし再販売をします。そのために、通常のリサイクルショップよりも高値で買取してくれる可能性が大なのです。

3-1.食洗機の買取のポイント

できるだけ高い金額で食洗機を買取してもらうために、事前に買取のポイントを知っておきましょう。

3-1-1.買取が不可能な食洗機

業者によっても条件は異なりますが、以下のような食洗機は買取が不可能になることもあります。

  • 製造年月日から10年以上経過している古い機種
  • 修理が不可能なモノ
  • 掃除をしても落ちない汚れやカビなどが目立つモノ

3-1-2.買取が可能な食洗機

  • 製造年月日から10年以内の機種

  • 多少古くてもほとんど使用していないモノ
  • 使用感が少ないモノ
  • 外側も内側もきれいで清潔感があるモノ

3-1-3.高額査定のポイント

「3-2-2.買取が可能な食洗機」をさらに高額査定の対象にするため、以下のようなことに気を付けてください。

  • 「売ろうかな」と思ったら、迷っていないでできるだけ早く売る
  • きれいに掃除をする(内側・外側ともに)
  • 据え置きタイプの食洗機を売るときには「元箱」も用意する
  • 説明書・保証書・領収書などがあれば用意する
  • 付属品を用意する

3-1-4.高額査定になるメーカーや製品は?

業者によっても異なりますが、一般的に人気の高い食洗機は買取のときに高額査定になる可能性が大です。

  • Panasonic(パナソニック):据え置き型食洗機の中では一番人気があるのが、パナソニックの「プチ食洗」です。
  • Rinnai(リンナイ):主にビルトイン型食洗機を扱い、特に「重曹&洗剤洗浄」タイプが人気です。
  • MITUBISHI(三菱):主にビルトイン型食洗機がメインで、最新の自動でドアが開く「取っ手もラクドア」搭載タイプが人気です。
  • Miele(ミーレ):ドイツの高級家電メーカーです。ここの食洗機はビルトイン型がメインで、デザイン性が高く頑丈だと評判です。
  • そのほか:東芝のDWSシリーズ・HARMANのビルトインFBシリーズ・象印のミニでか食洗機シリーズなども人気の製品です。

3-2.業者選びのポイント

小型家電を回収買取する業者はたくさんあるので、初めて利用する人はどこに依頼していいか迷ってしまいます。そこで、どのようなことに注意して選べばいいのかをご紹介しましょう。

  • 会社のホームページに住所や電話番号などが明記している
  • 無料の電話相談サービスを行っている
  • 無料見積もりや無料出張査定を行っている
  • 実績がある
  • 自分の住んでいる場所が「回収買取可能エリア」になっている
  • 公安委員会による「古物商の許可番号」を持っている

3-3.回収買取方法の流れと手数料

  1. ホームページの申し込みフォームや電話などで無料見積もりを申し込む
  2. 品物が多い場合は、業者が無料出張査定を行うので日時を予約する
  3. 業者が訪問して、買取金額の見積もりと買取不可能な不用品の回収費用を出す
  4. 金額に納得いけば交渉成立
  5. 買取金額を払ってもらい、業者は品物を搬出する

一般的には、作業の流れは上記のようになります。買取料金・回収費用の見積もりを出してもらったら、ほかに請求される経費などはないか、キャンセルは可能か、領収書は発行してもらえるかなどを確認してください。

3-4.業者選びの注意点

最近は不用品の買取回収業者も増えて、便利になった一方で悪質な業者によるトラブルも増加しています。以下のような業者には依頼しないようにしてください。

3-4-1.無許可の業者

小型家電リサイクル法により、小型家電を回収できるのは自治体や自治体の許可を得た回収業者などだけです。両者とも「小型家電リサイクルマーク」を提示しています。また、小型家電を回収・買取して再販売する業者の場合は「古物商の許可番号」を得ているのです。どちらも持ち合わせていない無許可の業者は選ばないようにしましょう。依頼するときには、業者のホームページやチラシなどをじっくり読み、許可を得ている業者か確認してから依頼するようにしてください。

3-4-2.こんな業者には依頼しない!

  • 街中を、会社名や電話番号など何も書いていない小型トラックで「不要家電を回収します」などとアナウンスしている業者
  • 空き地などで「不用品回収」と書いたのぼりを立て不用品を集めている業者
  • チラシやホームページのどこにも小型家電リサイクルマークや古物商許可番号がない業者

無料といいつつ荷物を車に積んだ後、高額の回収費用を請求する・有料で回収した品物を不法投棄するなどのトラブルが増加しているので気を付けましょう。

業者に処分を依頼することもできるんですね。
はい。食洗機以外にも不用品があって一度に処分したい場合に便利です。

4.食洗機の処分~よくある質問~

食洗機の処分に関して、よくある質問をご紹介しましょう。

Q.古いビルトイン型食洗機を自分で取り外して処分したいのですが可能でしょうか?
A.基本的には、給水と排水の接続部分と、本体を固定している部分を外せば自分でも取り出せます。ただし、メーカーや機種によっても異なるのです。取り扱い説明書を見るかメーカーに問い合わせるなどしてご確認ください。よくわからないときには、無理に外さず専門の業者に依頼したほうがいいでしょう。

Q.親が亡くなり実家を処分する予定です。食洗機だけではなくまだ十分使用できる家電が複数あるので売りたいのですが、積み込める車も人手もなく困っています。
A.不用品回収買取業者を利用するのがおすすめです。特に無料出張見積もりサービスを行っている業者なら、家まで査定に来てくれるので楽でしょう。不用品のこん包・搬出・運搬まですべてお任せできます。家電以外にも不要な家具や日用品などの処分も依頼できる業者なら、ご実家の片付けもスムーズに行えるでしょう。

Q.食洗機を買取に出すときにお手入れをしてから出したいのですが、注意することはありますか?
A.手入れ方法は機種によっても異なるのです。取り扱い説明書にしたがってお手入れをしてください。お手入れをするときには、必ず電源をOFFにして、30分以上時間を置き水槽内が冷えてから行うようにしましょう。また、故障の原因になるので自分で分解して手入れをするのはやめてください。

Q.今使用しているビルトイン型の食洗機が古いので、最新の製品と交換したいと思っています。その場合、古い食洗機は自分で廃棄しなければなりませんか?
A.新しい製品を購入して古い製品と交換する場合は、施工業者が古い食洗機を引き取ってくれるでしょう。念のために、購入するときに確認してください。

Q.故障した食洗機でも、「小型家電リサイクル法」の対象になりますか?
A.故障していても古くても、使用している有用金属は再利用できるので小型家電リサイクル法の対象です。ただし、食洗機は小型家電回収ボックスには入れられません。「2-1.小型家電リサイクル法による回収・処分方法」でご紹介したように、ステーション回収やピックアップ回収になるでしょう。詳しくは、お住まいの市区町村役場のホームページを見るか、電話でお問い合わせをしてください。

まとめ

食洗機の廃棄方法や処分方法がおわかりいただけたかと思います。食洗機は「小型家電リサイクル法」に基づき、適切に処分する必要があるのです。古くて修理も不可能な食洗機は、自治体の回収方法にしたがって回収してもらいましょう。

また、まだ使用できる食洗機の場合は、譲る・寄付する・売る・買取してもらうなどの方法で処分できます。引っ越しや断捨離、遺品整理などで、食洗機以外にも処分をしたい家電や家具、日用品などがある場合は、不用品回収買取業者に依頼をすると手間も時間もかかりません。お金にもなるのでおすすめです。