必見! 知っておくべき、自動車バッテリーの処分・廃棄方法!

車に乗っている方なら、誰しもが直面する問題……それが、バッテリーの交換です。交換自体はそれほど難しくないので、自分で行おうと考えている方も多いと思います。しかし、そうなると困るのがバッテリーの処分・廃棄の方法でしょう。バッテリーは特殊なものなので、処分方法が分からないという方は、非常に多いようです。

そこで、今回はバッテリーの処分と交換にスポットを当てた情報をご紹介します。

  1. 車のバッテリーを捨てたい、廃棄したい、処分したい
  2. 車のバッテリーのリサイクルについて
  3. 車のバッテリーを買い換える場合の処分方法について
  4. 車のバッテリーをDIYで交換する場合
  5. 不用品回収業者にバッテリーの処分を頼む場合
  6. バッテリーと不用品回収業者にまつわる質問

これらの記事を読むことで、バッテリー処分にまつわる基本的な情報を得ることができます。バッテリーを自分で交換する方法についてもご紹介しているので、ぜひ最後までお見逃しなく!

1.車のバッテリーを捨てたい、廃棄したい、処分したい

1-1.そもそもバッテリーって?

同じ電気をため込む道具でも、乾電池のことはバッテリーとはいいませんよね。では、バッテリーとはそもそもどのようなものなのでしょうか。

バッテリーとは、いわゆる『蓄電池(二次電池)』のことをいいます。そう、実は電池の1種なのです。ちなみに、車のバッテリーは『鉛蓄電池』と呼ばれるものが使われています。一般的には、エンジンを始動したり、ライトなどの電装品を点灯させたりする際に使われる部品です。ただし、ハイブリッド車や電気自動車の場合は、走行中にも使用しますので、ガソリン車のバッテリーとは異なる作りをしています。また、ガソリン車のバッテリーと比べると、ハイブリッド車や電気自動車のバッテリーは重要性が高いため高価な部品です。

1-2.バッテリーの処分のタイミング

ガソリン車のバッテリーであれば、寿命は2~5年程度です。しかし、これも一概にいえるわけではなく、車の乗り方によっても変わってきます。頻繁に車に乗る人などであれば早く寿命がきてしまうでしょう。また、ハイブリッド車や電気自動車はガソリン車に比べてバッテリーの重要性が高いので、より寿命が長いものになっています。10年前後は持つでしょう。

1-3.バッテリーは何ゴミなの?

使えなくなったバッテリーを処分する際に困ることといえば、やはり何ゴミで捨てるべきなのか、という点ですよね。家電リサイクル法に引っかかるのか、それとも、普通に粗大ゴミで出せるのか。あるいは、資源が含まれていそうだから資源ゴミなのだろうか、などなど、捨て方に困ってしまいますよね。では、バッテリーは何ゴミなのでしょうか?

実は、バッテリーはゴミとしての種類に分類できません。というのも、自治体では基本的にバッテリーの回収を行っていないからです。つまり、不燃ゴミや資源ゴミ、粗大ゴミなどの方法では処分ができません。

2.車のバッテリーのリサイクルについて

2-1.車のバッテリーのリサイクルについて

あまり知られていませんが、使えなくなったバッテリーは特別な処置をすることで再使用(リサイクル)することができます。つまり、バッテリーは資源としての価値が高いものなのです。ですから、使えなくなったからといって廃棄するよりも、再生した方がさまざまな面で有益となります。

バッテリーをリサイクルする方法として一般的なのは、『サルフェーション除去』です。サルフェーションとは、硫鉛イオンと酸イオンが化合することで発生する硫酸鉛結晶体のことをいいます。硫鉛イオンと酸イオンの化合は電気を生み出す過程で必要不可欠な現象なので、結晶体はバッテリーを使い続ければ必ず発生してしまうものです。

硫酸鉛は充電することで電解液へと戻りますが、100パーセント元に戻るわけではありません。わずかな量ではありますが、硫酸鉛のまま残ってしまうのです。そして、この残った硫酸鉛が電極版と呼ばれる箇所を少しずつ覆っていってしまいます。すると、有効に使える面積が減ってしまうため、充電効率や蓄電能力、放電能力などが低下してしまうのです。このように、性能が落ちたバッテリーを、一般的には寿命の来たバッテリーと呼んでいます。

とはいえ、逆説的にいえばサルフェーション現象で発生した硫酸鉛を除去することができれば、バッテリーを再生させることが可能ということですよね。それが、いわゆるサルフェーション除去となります。

2-2.車のバッテリーを解体することの危険性について

車のバッテリーはサルフェーション除去することでリサイクルすることが可能です。では、自分で行うこともできるのか、というのが気になる点でしょう。

結論からいえば、しっかりとした知識がないのであれば、難しいといわざるを得ません。なぜなら、分解をしなければいけないからです。そして、知識に乏しい人がバッテリーを分解すると、事故が発生するリスクがあります。たとえば、充電器に含まれている物質が皮膚に触れると化学やけどなどをしてしまいますし、目に入れば失明することもあるでしょう。また、ショートして発熱、発火する場合もあります。

このように、分解は危険です。あまり詳しくないのであれば、バッテリーの分解を行うのはやめましょう。

3.車のバッテリーを買い換える場合の処分方法について

3-1.バッテリー専門店で処分

車やバイクなどバッテリーは需要が高いため、バッテリー専門の販売店というものも存在しています。バッテリーの交換というと、専門店に行く方も多いのではないでしょうか。専門店で交換をしてもらう際には、古いバッテリーは引き取ってもらうことが可能です。この際、下取りサービスがあれば、新しいバッテリーの値段を下げることができます。ただし、専門店はそれほど多くありません。そのため、店に行くのが大変な場合があります。

3-2.カー用品店やホームセンターで処分

専門店でなくとも、カー用品店やホームセンターで買い換えることも可能です。カー用品店で買い換える際も、古いバッテリーを引き取ってくれます。ただし、専門店に比べると品ぞろえや対応の部分で劣るでしょう。とはいえ、カー用品店ならバッテリー以外のものも手に入りますよね。バッテリーの交換以外にも用事があるのであれば、1回で用事を終わらすことができるので便利です。ちなみに、カー用品店でも下取りサービスを行っていることがあるので、確認してみてくださいね。

3-3.ディーラーで処分

カーディーラーで買い換えることも可能です。カーディーラーなら対応が丁寧ですし、バッテリーの交換作業もすべて請け負ってくれます。ヒマのない人や車の構造に詳しくない方にはおすすめの方法です。しかしながら、カーディーラーでバッテリーを交換すると、多くの場合、料金が高くなります。これは取り替え時などの人件費がかかるためです。節約したいという方は専門店などでバッテリーを購入し、自分で取り替えるのが1番でしょう。

4.車のバッテリーをDIYで交換する場合

まず、事前に車のバッテリーを取り外しておきましょう。取り外し方は至って簡単です。

  1. まず、ゴム手袋とスパナ、目を保護するためのゴーグルを用意します。
  2. 車のエンジンを止め、電装アクセサリーをオフにします。
  3. 車からキーを抜きましょう。
  4. 手袋とゴーグルをつけたら、『マイナスケーブル』を取り外します。この際、どっちでも同じだろうとプラスからはずそうとはしないでください。ショート(短絡)を起こす可能性があるからです。
  5. マイナスケーブルが取り外せたら、『プラスケーブル』を取り外しましょう。
  6. バッテリーを固定している金具を外し、バッテリー本体を取り出してください。
  7. バッテリーを置いていた場所の掃除をし、新しいバッテリーを同じ場所に同じ向きで設置します。
  8. 設置したら、今度は『プラスケーブル』から取り付けを行います。つまり、最初も最後も『プラスケーブル』が本体と接続されるようにして交換するということです。覚えておきましょう。
  9. プラスケーブルを付け終わったら、マイナスケーブルも取り付けます。
  10. 最後に、金具で本体を固定したら完了です。

4-1.カー用品、ホームセンターなどでの購入→交換の場合

まず、カー用品店やホームセンターなどでバッテリーを購入しましょう。自分でバッテリーを交換したい場合は、事前にバッテリーを取り外し、購入時に古いものを引き取ってもらってください。ただし、自分で取り外したバッテリーは引き取ってもらえない場合もあるので、事前に確認を取っておきましょう。

カー用品店やホームセンターで売られているバッテリーは基本的に定価です。ですから、事前に製造メーカーのHPや価格ドットコムなどを確認しておくと、高いか安いかの基準となります。

4-2.ネット通販での購入→交換の場合

DIYでバッテリー交換するのであれば、ネットで購入するのはおすすめの方法といえます。なぜかというと、店頭で購入するよりも安いことが多いからです。ただし、1つワナがあります。使い終わったバッテリーの処分を依頼すると、送料などのお金がかかってしまうのです。そのため、結局は安くあがらないということがあります。とはいえ、購入代金を1番安く済ませることができる方法なのは事実です。古いバッテリーはほかの方法で処分するとよいでしょう。

4-3.注意点

注意点としては、やはり交換時の事故でしょう。今回ご紹介した手順でやれば、基本的に事故は起こりません。しかし、時にはしっかりとした手順を踏んでも事故が発生することがあります。バッテリーの交換を自分で行う際には、可燃物を近くに置かないようにするなど、細心の注意をしましょう。

5.不用品回収業者にバッテリーの処分を頼む場合

5-1.回収業者のメリットを知ろう!

何らかの理由で古いバッテリーが手元に残ってしまった場合も、処分しなければいけません。そのようなときに便利なのが、不用品回収業者です。不用品回収業者は、不用品全般を取り扱っています。もちろん、車のバッテリーもその1つです。処分が難しい車のバッテリーでも、ほかの不用品と同じように引き取ってくれますよ。また、バッテリーのように再利用が可能なものに関しては、買い取ってくれることもあるのです。経済的なメリットもありますね。

依頼の方法は至って簡単です。まずは電話やネットなどからお問い合わせをします。見積もりを取り、納得が行くようであれば回収に来てもらいましょう。後は、作業員にバッテリーを引き渡して終わりです。

5-2.業者選びのポイント

業者選びを適当にしてはいけません。信頼ができない業者に依頼すると、最悪の場合トラブルに巻き込まれてしまうからです。信頼できる業者かどうかを見極めるに、会社案内や会社概要などで以下の3点について確認しておきましょう。

  • 許認可があるか
  • 実績はあるか
  • HPの作りはどうか

許認可については、『古物商許可』『産業廃棄物収集運搬許可』を持っているかどうかを確認するのが大切です。特に、古物商許可がない業者は違法業者だと思っていいので、必ず確認しておいてください。

また、実績については、創業から何年ぐらいなのかが分かりやすい基準です。1~3年程度の業者はまだまだ設立から間もないので、あまり実績はありません。もしかしたら、悪徳業者の可能性もあります。ですから、10年前後を目安にするとよいでしょう。10年というのは、悪徳商売をしていて続く年数ではありません。

5-3.回収方法

回収方法は基本的に出張回収となります。依頼後、指定された住所まで業者側が車(トラック)で向かい、回収するという方法です。回収するものが大きい場合は、傷防止のマットを敷くなどして対応します。

5-4.料金について

不用品回収業者の料金形態は主に2種類です。『基本料+処分品の単価+追加料金』か『処分品の単価+追加料金』となります。多いのは前者の料金形態です。

基本料は業者にもよりますが3,000~5,000円程度でしょう。ただし、処分品に価値がある場合は、その分だけ基本料が値引きになります。ですから、場合によっては1,000円程度のこともあれば、逆に買い取りとなってお金を払ってもらえることもあるでしょう。また、追加料金については、階段を使って重いものを運ばなければいけない場合や、クレーンなどを必要とするような場合にかかります。

5-5.無料回収業者に気をつけよう

使い終わったバッテリーは、劣化の状態によってピンキリです。状態がよく、無料で回収しても採算がとれるものもありますが、状態が悪くて、とても無料では利益が出ないようなものもあります。つまり、本来は実物を見るまでは、無料か有料かは判断できないわけです。

それにもかかわらず、最初から「無料で回収します!」などといっているのはおかしいと思いませんか? もちろん、しっかりとした理由があるのならよいのです。たとえば、液晶テレビやゲーム機などは再利用しても、分解しても利用価値があります。電子機器を専門に回収している業者ならば無料でもおかしくはありません。

しかし、利用価値のなさそうなものにまで無料、とうたっている業者は要注意です。もしかしたら、無料といっておきながら、後から難癖をつけてお金を取るような業者かも知れません。無料とうたっている業者に依頼する際には、なぜ無料で回収できるのかをHP等で確認しておきましょう。納得ができないようであれば、依頼を見送った方が賢明です。

6.バッテリーと不用品回収業者にまつわる質問

Q.不用品回収業者への見積もりにお金はかかりますか?
A.多くの業者では見積もりを無料で取ることができます。また、見積もりを取ったからといって、必ずしも依頼をする必要はありません。気に入らなければ断ることができます。ですから、回収業者を選ぶ際には複数の会社から見積もりを取って比較するようにしましょう。条件のよい業者を選ぶことができますよ。

Q.回収依頼にキャンセル料は発生しますか?
A.不用品回収業者は出張回収という方法が基本です。直前にキャンセルをされてしまうと、ガソリン代や人件費で損をしてしまいます。そのため、場合によってはキャンセル料が発生してしまうこともあるでしょう。ですから、必ず数日前、遅くとも24時間前には連絡をしておいてください。多くの場合、24時間前に連絡をしておけば、キャンセル料は発生しません。

Q.無料といっていたのに金を払えといわれたのですが、どうすればよいですか?
A.まだ回収をしていない状態であれば、キャンセルしてしまいましょう。もしも、「査定はしたのだから、査定代を払ってください」などというようであっても無視をしてしまえば大丈夫です。普通はかたくなに拒否をすれば相手もあきらめます。

問題なのは、すでに回収を行った後にいわれた場合です。この場合、仕事自体はしているので、無視をすると逆に訴えられてしまうことがあります。このような場合には、消費生活センターに相談するのがおすすめです。無料で相談に乗ってもらえますよ。気軽に電話をしてみてください。

まとめ

いかがでしたか?

今回は自動車のバッテリーを処分する際の基本的な知識についてご紹介しました。車のバッテリーは意外にも再利用ができます。しかしながら、知識のない人間が分解して再利用可能な状態にするのは危険です。ですから、自分でバッテリーをいじりたいという方は、まずは普通にバッテリーを交換することから始めましょう。とはいえ、バッテリーの交換も、順序を守らないと危険です。今回ご紹介した手順をしっかりと守って交換を行いましょう。

交換の際に出た、不要なバッテリーは不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。不用品回収業者なら面倒な手続きがありませんし、どこかに出向く必要もありません。とても手軽に処分が可能ですよ。ぜひ、ストレスのないバッテリー交換を行ってくださいね!